読むのが面倒シリーズ 1

こんな質問を受けました。
合唱をやっている人からでした。
その人は倍音というものを聴いたことがないと言います。
それで倍音とは、どういう意味なのか、ハモる事とは関係あるのか、声色の違いに関わるのか、と言ったような質問でした。

音声は、基音と倍音の合成によって出来ていて、音色の決定は両者の構成によるものです。
基音の周波数が、聴感上の音の高さを決定します。
では基音だけとりだすと、それは純音であるサイン波といって、これは厳密には自然界に存在しない音、人工的にしか出せない音です。
時報や、手術室の「ご臨終です」のピーという音が分かりやすいでしょう。
ということは、普段聴くほとんどの音には倍音が含まれている訳で、倍音を聴いたことがない、というのはそもそも間違いという事になります。
声色の違いも、当然倍音の組み合わせによるものです。

ハモリに関しては声楽の領域で、尺度が物理では表せないですが、平たく言えば、基音がその楽曲の和音構成に合っていれば、人間の耳には綺麗にハモっていると感じるのではないでしょうか。
合唱の舞台においては、他者の歌声の倍音が合成されて、別の音声に感じる可能性はあるとは思います。

こんな説明をしたんですが、あくまで音楽的な分野からの説明であって、物理科学の理論に添わない所もあるでしょうし、言葉の選び方にもあまり注意しなかったので、突っ込みどころがあれば是非教えていただきたい。
そこのあなた。

 

 

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