一度ピアノの蓋で思いきり手を挟んで

このところ、仕事中の背景音楽はサティを垂れ流し。
この前聴いた、子供向け作品で邦人の語りが入ったアルバムは不振でした。

で、今日はアルド・チッコリーニというおじいさんの演奏のアルバム。
東芝EMIのあれ。

3つのグノシエンヌ。
『グノシエンヌ』ってどういう意味か知らないけど、『熱海の捜査官』を見ていた人は刷り込まれてるはず。きっと。
謎なドラマ。
そのコメディアス(※1)なのに全体的に漂う謎な感じも、この曲の所為だと思います。

ところでこの曲、楽譜の注意書きには、「思考の端末で」「うぬぼれずに」「頭を開いて」と書いてあるそう。
こういったサティの奇行はいまさら言うまでもないです。

では聴く側としては、演者は「遠慮がちに」「他のこと考えながら」弾いてるのだなぁと聴けばいいのだろうか。
なかなか終止しない、不安なコード進行です。

最も有名とおもわれる、『ジムノペディ』も譜面には、「一度ピアノの蓋で思いきり手を挟んでから演奏するのが望ましい」とあるそうです。
うっとり。

※1 造語。

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