シリーズ道祖神 #1

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道祖神、と思いきや。庚申塔。

阿修羅観音だろうか。
【元禄十五年】と今なおはっきりと読める。
それが本当なら、西暦1702年。
江戸時代、忠臣蔵で赤穂浪士が討ち入りした年。

この道は、枝分かれした道が集まるように交わる場所で、適当に歩いていたり、道に踏迷ってウロウロしていると、だいたいこの場所に出る。
きっと昔からそういう場所だ。

 

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庚申塔を背に西にすこし歩くと、地蔵。
と、なんだろう、石仏。

親しみを込めて【お地蔵さん】と呼ぶけど、そこはばっちり菩薩なので、如来の次くらいに偉いのかな。
偉いって言う表現はちょっと違うか。

地蔵は立場の弱い民衆に寄り添って見守るところから、神仏習合では道祖神的な側面もうかがえる。
鎌倉時代に武士を中心に信仰された将軍地蔵は、【シャグジ】を将軍という字にあてたという説がある。

【シャグジ】っていうのは?
シャグジよりも、【ミシャグジさま】って言ったら、結構みんな知っているのでは。
さかのぼれば弥生時代くらいからの信仰の対象で、依代は石だったり樹だったり、また白蛇だったりする。
柳田翁によれば、塞の神だとも。地域の境界を守ってくれる。境界=道。
【さいのかみ】を変換すると、【道祖神】とちゃんと候補が出る。
とはいえ、この辺りは諸説ありまくりなので深い沼に。

この場所から南西に歩くと、石神井という地名と石神井神社がある。
石神というのがミシャクジさまと同義だというのは容易に想像がつきます。

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