Cafe U-hA

U-hAへ。
先週、高円寺にオープンしたばかり。
もともと東中野で異彩を放っていたカフェは、一度姿を変え、珈琲の焙煎屋さんに。
それから先ごろ、高円寺の良い感じの場所にカフェとして移転した。

 

マスターは話す。
かつて、アフリカのコンゴ、ジンバブエを渡り歩いたときの話を。
セネガルを、ブルキナファソを自転車で走ったことを。

中央アジアで滝から落ちたことを。
イスラエルで会った愚かな日本人のことを。

東南アジアで熱にうなされたこと、南米の女はいい女だということを。

日本育ちの自分には、想像しただけでも辛くなる環境。
マスターの口をつく述懐はどこか陽気で、それを感じさせない。

当時の社会情勢を交えて語ってくれる話は、辛辣であり、どこか楽観的でもあり、その国を肌で感じ、地域を知悉して――というかカレーがおいしいのです。

 

 

 

MARIO GIACOMELLI

Poisson d'avril?

むかしやっていたバンドが、来月一度だけ復活します。

 

こんなの。
5月4日だそう。

 

Carrousel

ネクスト人

去年一年とこれからの一年の端倪を思う。
一昨年の様に、見聞を広めたり、情報を渉猟することよりも、物事の根幹をなす要素へのフォーカスを心懸けたように思う。
また、新たな知己を得たり、人との紐帯を締める年だったのかもしれない。
仕事においては、ある分野の先鞭をつけるような試みに着手させて貰ったりと、未だ揺籃期だが、いずれイニシアティブを発揮すると信じたい。
それでも、なんだか気分はいつも通り漫ろだ。

で、『ネクスト人』とは…?
我々、MURPHY MUR-DOCKの楽曲。
いつかのSMAPのシングルとドラマタイアップのコンペで作った曲。
作曲者の村手らしい雰囲気のある曲だったが、直後に起きた事件の影響だろうか。お蔵入りに。
どういった評価がなされていたかは不明だ。

DAVID LYNCH 展

ひとつ、だまされにいってみるか、とラフォーレへ。

ふざけたおやじのふざけた作品が71点。
ショートフィルムを11作品上映。

『Inland Empire』にでてきた謎のウサギの話など。
解らないからもう一回観てみるか、とすら思わなかったアレ。

 

デヴィッド・リンチ展~暴力と静寂に棲むカオス

ラフォーレミュージアム原宿
2012年11月10日(土)~2012年12月2日(日)
主催: ラフォーレ原宿
協賛:Dom Pérignon

 

 

喫茶『午後』

雨上がりの午後。

妙に気になるその店の名前。全体の雰囲気から入るのを憚っていた。
今日は、なぜか入ってみよう。そんな気になる。
喫茶『午後』。
主人は背の高い老人だった。適当に食事を済ませ、会計をする。

すると主人が、
「話は変わるけどさ」
「はい?」
なにも話はしていない。

「とんねるずのおかげでしたって知ってる?来たんだよー」
その番組は知っている。
シナプスは一瞬で接続される。
「ああ、きたない店の…」
(先にきたないって言ってしまった)
「おととい撮影だったんだよ」

おしゃべりな主人は続ける。
「まあ座ってよ」
いま帰ろうとしたところなのに。
その番組の『きたな美味い店』のロケが来たばかりだという。
ON AIRは今週とのこと。
撮影にまつわる話をいろいろ聞いた。

「待って、ペレは? ペレはどこ?」

サインは、主人がしゃべりすぎて、木梨憲武がサインを書くくだりは無かったらしい。

そんな喫茶『午後』。
お味は、

 

店を始めて36年。
主人は来年で80歳だそうだ。

 

またくる予感。

 

 

ジョジョ展

スゴ味。

 

づかん

書き忘れていた。

毎年いつも変わった贈り物をくれる人から、今年はこんな贈り物。
相変わらず、こちらの嗜好を完璧に把握した慧眼を持つ。

表紙の【姥が火】のシンボルとエンボスが妖しさを醸す。
ボストン美術館蔵の鳥山石燕の妖怪絵巻がカラーで収録。
なのだけど、その他は著者のコレクションに依拠した作者不明の妖怪絵巻を収録。
これがいかにも珍妙で諧謔的。
その時代の習慣風俗が垣間みれる。

春に、鳥山石燕の展示を観る機会があった。
【画図百鬼夜行】、【今昔画図続百鬼】、【今昔百鬼拾遺】【百器徒然袋】の一部の原画を目の当たりにした。
蠱惑的で精緻な描画とその際の高揚感は筆舌に尽くし難い。

「だって子供の頃から観ていた絵の本物ってことでしょ」

グラフィックのビットマップ運用はもう避けられないが、やはり原画の持つ力を忘れないように。
そう思う。

 

 

ポップアートの父

ビートルズのホワイトアルバムは誰でも聴いたことがあるが、そのジャケットのアートワークがリチャードハミルトンによるものだということはあまり知らない。
知らなかった。
気になって、あの2枚組のケースを引っ張りだしてきた。

ホワイト、としか呼びようのないカバー。

UKのポップアートが胎動する50年代に、大衆的なモチーフを学問に昇華させた先駆者で、アンディーウォーホルなど、のちの現代美術家に影響を与えたとか与えてないとか。

 

DIC 川村記念美術館での開催は、【R.ハミルトン “MADE IN LONDON” 】コレクション。

 

櫟られた作品にこんなものがあった。
ネガをベースにした版画も多く、スライドのスナップショットの色彩をシアン、マゼンタ、イエローの版に分けて、CをMに、MをYで、YをCで刷り、シャドウはホワイト、ハイライトをブラックで刷る、逸脱したアイデア。
今でこそ此処彼処で目にする技法も、CGでは出せない原画の迫力に気圧された。

 

常設も、レンブラント、近代印象派の巨匠たち、抽象~シュール、現代ポップアートと、わりといろいろで思いがけない遭逢に高揚を隠せず。

企画展の会期は9月30日まで。

 

夏は夜。

森で演奏会と映画の上映。
【キノ・イグルー】は移動映画館で、様々な空間で世界各国の映画を上映するプロジェクト。
上映はフランスの『赤い風船』
監督:アルベール・ラモリス(1956)

ほとんど台詞のない幻想短編が、カンヌの短編パルムドール受賞、アカデミー賞の脚本賞を受賞していたのには驚いたが、かつて本邦で話題になった【風船おじさん】が、この映画の影響で旅立ったことは、知らなくても良いことかもしれない。